店の裏に、産業近代化遺産に指定されている丸山タンクがあります。岡谷市の観光スポットになっていますので紹介したいと思います。丸山タンクは岡谷の製糸業を語るうえで重要な施設です。

概要

 製糸は、水質の良い大量の水を必要とします。
 丸山タンクは製糸業の発展期にあった1914(大正3)年、市内の製糸業者の組合により天竜川の水をポンプで揚水し、市内の製糸工場に送るため建設されました。
 現在はレンガ造りの土台だけが残っていますが、昭和40年頃まではその上に巨大なタンクが載っていました。

大正9年頃の丸山タンクの写真
天竜川側から撮影 大正9年頃の写真

この写真は、近所の写真館さんが所有していた写真です。丸山タンクの隣に移っている塔がありますが、これは当時の娯楽施設、宝劇場の宣伝塔です。昭和29年に焼失しました。
現在この位置に当店があります。

数値で見る丸山タンク

丸山タンクの土台3Dの構造図
三重円筒構造

・外周約38m、高さ約2m、壁の厚さは60㎝強、レンガ造りの外壁
・内側にコンクリート造りの環状壁を二重(直径約7.3mと3.1m)に内包している三重円筒型。
・天竜川からの距離約 650m  湖面との落差  20m
・天竜川のポンプ小屋 約24坪 昭和47年頃まで存在した。 
・各製糸工場までの配管等 主幹線・枝線 10線 総延長 2,044m
・内部に20馬力・1馬力電動機直結ポンプ各1台、 専任の番人1人を置く。
・給水能力 一日14時間稼働して1,400㎥ 製糸場3,530釜の需要に対応。

大正9年の写真のタンク部分の拡大したもの
レンガ造りの土台の上にタンクが載っている
丸山タンクにタンクが載っていた頃の3D想像図

最近の姿

丸山タンク2019年9月22日の写真
当店側から撮影
丸山タンク2019年9月22日の写真
天竜川側から撮影
丸山タンク2019年9月22日の写真
上部
レンガ土台の上面 だいぶ傷んでいます
丸山タンク2019年9月22日の写真
内部
奥に中央高速の高架橋が見えます
丸山タンク2019年9月22日の写真
三重円筒構造
土台の内側