焙煎機を使って、焙煎する温度を変え、焙煎後のお茶の違いを調べてみました。

焙煎機で煎茶を火入れ

普段、ほうじ茶づくりに焙煎機を使用していましたが、本日は煎茶の火入れを試してみました。

実験条件

  • 卓上焙煎機
  • 本山茶(煎茶)100gを使用
  • 焙煎温度:120℃、140℃、160℃
  • ドラムの回転速度:35
卓上焙煎機
卓上焙煎機
本山茶(煎茶)100g
本山茶(煎茶)100g

<120℃で焙煎>

設定120℃で焙煎中
設定120℃で焙煎中

うっすら火入れの香りがしてきますが、焙煎後のお茶の色はあまり変わりません。

<140℃で焙煎>

設定140℃で焙煎中
設定140℃で焙煎中

少し香ばしい火の香りがしてきます。焙煎後のお茶の色はあまり変化がありません。

<160℃で焙煎>

設定160℃で焙煎中
設定160℃で焙煎中

焙煎するときの、甘く香ばしい焙煎香がします。焙煎後のお茶は少し白みが掛かってきています。

焙煎後のお茶の比較

焙煎後のお茶の比較
焙煎後のお茶の比較

120℃は、ほとんど変わりがありませんでした。
140℃は、少し緑が薄くなったかな程度。
160℃は、全体的にみると気持ち赤みが掛かっているかな程度。

テイスティング

温度を変え火入れをしたお茶を下記条件で淹れて違いを見ました。

  • お茶のサンプルを3gずつ急須へ入れる。
  • お湯の温度は電動ポットで98℃
  • 湯の量は120ml
  • 浸出時間は60秒
  • 白地の茶碗に注ぐ
抽出したお茶
抽出したお茶

一番左の焙煎前の色から、160℃焙煎まで、少しずつ緑色が減り黄色が濃くなっていく感じです。

香りは、160℃では明確に、香ばしく甘い火の香りがします。140℃では、わずかに香ばしさが出ています。120℃では、違いがあまりわかりません。

味は160℃で少し甘味のある香ばしい味がします。140℃で、甘味が出ています。120℃では、渋味が少し減ったかなという程度の違いでした。

まとめ

元の煎茶の味を大事にして、少し渋味を抑えたいときは、120℃くらいで焙煎し、明確に渋味をなくし、甘味を強調したければ160℃以上で焙煎すればよいと思われます。抽出したお茶の色も、120℃ならほとんど変化がなく160℃になると黄色味が増します。

焙煎前のお茶
焙煎前のお茶
160℃で焙煎のお茶
160℃で焙煎のお茶

次は、180℃から220℃くらいで変化を見てみたいと思います。